概要
今回は、「初心者から経験者まですべての段階で差がつく!不動産投資 最強の教科書――投資家100人に聞いた!不動産投資をはじめる前に知りたかった100の疑問と答え」を読んだ感想とまとめです。
発売日は2018/10/5とやや古め。
著者は鈴木 宏史さんです。
要約
- 第1章はじめる前に本当に知っておきたい基本中の基本【事前準備編】
- 第2章誰も教えてくれなかった物件選びの本当のコツ【物件選定・購入編】
- 第3章ここが肝心!お金を借りるための知恵と技術【融資戦略編】
- 第4章がっちり稼げる!賃貸経営の極意【物件運営編】
- 第5章投資の成否を分ける物件の手放し方【出口戦略編】
- 第6章真の不動産投資家になるための心の鍛え方【マインドセット編】
第1章では、不動産等を始める前の事前準備について。
とにかく知識武装すること、そのために本をたくさん読むこと。
第2章では、物件選定と購入について。
不動産売買には元付業者と、客付業者が関わる。元付業者は不動産の売主から直接売買の依頼を受けている業者。買主が元付業者から買うと元付業者は売主と買主から成功報酬が貰える。そのため、元付業者を見つけて狙えると、買主としては条件の交渉がしやすくなる。見分けるには、物件概要書や広告に記載されている取引態様を確認し、「専属専任媒介契約」、「専任媒介契約」と記載されている業者がねらい目。
売主の売る理由が分かると良いが、嘘を含めて誤魔化されることも多いので、そこにこだわる必要はない。
心理的瑕疵物件だろうが、キャッシュフロー(BTCF)が見込める物件ならOK。反社会的勢力が入居している物件は売れなくなって出口が無くなるので買わないこと。
大学や企業などに依存した依存物件は買わないこと。
金融機関から紹介された物件、任意売却、競売いずれも必ずしも良い物件とは限らないので注意を。
物件概要書は見方を決めておく。本書では「①構造→②築年数→③利回りの順」。著者は中古RC造1棟マンションを投資対象としている。また、違法物件(容積率over)や既存不適格建築物(法令改正によって現行法にマッチしなくなった建物)は融資対象にならない+売却に困るので買わないことが重要だが、備考欄に小さく書いてあるだけだったりするので注意。物件概要書の支出欄は適当に書かれていることがあるので、管理会社にヒアリングすること(敷地外駐車場だったり、水道費が家賃に含まれていたりなど)。
レントロールについても注意が必要。まずは日付が最新であるかどうか。入居偽装を見抜くのは難しいが、賃貸借契約書を入手して契約日を確認する(直近に契約したばかりだと怪しい)、管理会社経由ではなくオーナー経由での契約になっていないか(オーナー契約は入居偽装の可能性あり)、オーナーと同性の入居者がいないかは確認すること(入居偽装をすることで売主は高く売れる)。また、レントロールで周囲の家賃と比較して明らかに割高となっている場合(空室の家賃も割高にされていることあり)は、その地域で一般的な家賃に変更して収支計算しておくこと(割高家賃で計算していると、入居者の退去後に痛い目を見る)。
物件を買う前に物件の所在地の不動産屋にヒアリングして、満室経営が見込めるか賃貸需要などを確認しておくこと。
土地の価格と建物の価格を合わせたものを積算価格と言う。金融機関は融資の際に積算価格を重視する。積算価格の出し方は以下。
【土地】
土地の価格=路線価×土地の面積
路線価はここで見ることができ、私の運用予定地は150Eであり、路線価は150,000円(15万円)でした。
【建物】
建物の価格=(再調達価格×延床面積×残存年数)/法定耐用年数
※積算評価はここでも調べられる。
BTCFは、経費率25%・空室損10%として、1億円あたりの出資に対して200万円以上(300万円以上なら最高)を目標に。
現地で視察するときは、建物の外観(傾いていないか、外観に亀裂がないか)や室内の状態(見れないことも多い)、ガス給湯器やエアコン室外機(製造年月日を見ること/これらの耐用年数はだいたい10年くらい)、入居偽装を疑う所見がないか(窓にカーテンある?電気メーター動いてる?)を見ると良い。物件よりもその地域の不動産会社に行って、「将来管理と客付けを依頼したとしてどういった条件ならどれくらいの期間で満室になるか」を聞いた方が良い。その他、適正な家賃・敷金/礼金の設定、広告料(AD)、仲介手数料の相場を聞く。また、立地や築年・間取りが類似する競合物件の稼働率や募集条件も聞くと良い。中古の場合は自殺・他殺などの心理的瑕疵がないか、反社会的勢力の入居がないかも聞いておく。
融資特約(ローン特約)にも注意。金融機関から融資が下りなかった時に契約を白紙にする特約。売買契約時にローン特約の条件を明確にしておくこと。融資を申し込む銀行、融資を申し込む金額、融資未承認の場合の契約解除期限は書いておくこと。
価格交渉には第三者の意見を。「金融機関の担保額が○○円だったから、〇〇円にまけてほしい」など。
法人にはメリットが多い。株式会社よりは合同会社の方がお勧め。
第3章では融資戦略について。
アパートローン(金利高めだが審査が早い)とプロパーローン(金利は融通が利く)があり、プロパーローンがお勧め。
マイホームの残債があると、融資には不利。
金利上昇リスクは予想が難しいが、著者が4.5%まで金利上昇しても返済可能かを考慮しているよう。
金融機関は紹介があればベストだが、紹介がない場合も何らかの縁を演出しないと門前払いになる。居住地や物件のある土地に支店がある銀行などの方が良い。
融資が緩むのは、3.6.9.12月であるため、その1か月くらい前に話を持ち込むと良い。
融資は基本的に年収の20倍まで。
連帯保証人がいないと融資は受けづらい(いない場合は金利が上がる)。法人にすると連帯保証人が不要になる。
第4章では物件運営について。
リフォームする際は、原状回復程度で3000円/㎡、一般的なリフォームで6000円/㎡、フルリフォームで9000円/㎡を目安に。
Wi-Fiはつけた方が差別化になって良い、またリフォーム時におしゃれなライトを付けると見え方が違ってよい。
管理会社の選定は、現地視察の際のヒアリングを参考にする。1社で独占状態のところや、数社で寡占状態の地域もあるので、地域ごとに選び方は異なる。満室経営のために、オーナーの他社営業やリフォームの自主発注を許可してくれる不動産会社を選ぶ。
リフォーム会社は他者から紹介してもらうか、タウンページで探す(ネットも使っていないような小さな工務店を探す)。
都市ガスよりもプロパンガスが安い地域もあり、プロパンガス会社のサービスが得られるメリットがある。ただ、受けたサービスがガス代に転嫁されないよう約束しておくこと。
家賃保証会社を通したほうが良い。
保険は複数の保険会社で見積もりを出し、保険金額が融資額になるように設定、フルオプションで設定。オプションや保険料、保険会社の規模を参考に決定する。また、保険は自分で申請することで、保険金請求を請け負う会社に手数料を取られずに済む。
心理的瑕疵物件にならないように気を付ける。自殺や事件を起こした場合に所有者から遺族に損害賠償請求をする可能性があることを入居前の契約時に管理会社から説明してもらい、賃貸借契約書の特約にも記載する。また、孤独死など死に関わるトラブルがあった際にどうするか管理会社に聞いておくと良い。
税理士は不動産に強い人を選ぶと良い。不動産について質問したり、ホームページを見ると良い。
第5章では、出口戦略について説明されている。
満室にすること、共用部分の維持管理をしておくこと、不動産融資に積極的なタイミングで売却することで多少でも高値で売れる。
初期投資額の120%程度で売ることを最低限の目標にする。
第6章では、マインドセットについて説明されている。
感想
5項目で評価しています。
【具体性】不動産投資をするにあたっての具体的な手順や道筋が記載されているか。
【読みやすさ】本の読みやすさ。
【新規性】その本ならではの提案や意見があるか。
【価格】本の価格。
【初心者お勧め度】不動産投資初心者の最初の1冊としてのお勧め度。
著者の投資手法は、中古RC造1棟マンション投資。
初心者含めて分かりやすく、読みやすい本だったと思います。
最初の1冊としても良さそうな印象です。

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