企業年金
・企業年金は、公的年金を補完することを目的として、企業が任意に設けている年金制度。
・企業年金のタイプには、確定給付型と確定拠出型がある。
確定給付年金
・確定給付型とは、将来支払われる年金の額があらかじめ決まっているタイプの年金制度。
・確定給付型には、厚生年金基金や確定給付企業年金がある。
【厚生年金基金】
・厚生年金基金は、老齢厚生年金の給付の一部を国に代わって支給し、さらに企業が独自で上乗せして支給する。
・従業員が負担した掛金は、税法上社会保険料控除の対象となる。
・現在は新設が認められておらず、昔のものが残っているだけ。
【確定給付企業年金(DB)】
・企業が従業員と給付内容を約束し、運用結果が悪ければ企業がその不足分を穴埋めして年金を支給する。
・従業員が負担した掛金は、税法上生命保険料控除の対象となる。
・確定給付企業年金には、規約型と基金型の2つの形態がある。
《規約型》労使合意の年金規約に基づいて、企業が外部機関(信託会社/生命保険会社等)に年金資産の管理・運用、年金給付を任せる形態
《基金型》母体企業とは別の法人格をもった基金を新たに設立して、その基金が年金資産の管理・運用、年金給付を行う形態
確定拠出年金
・確定拠出型とは、一定の掛け金を加入者が拠出・運用し、その運用結果によって将来の年金額が決まるタイプの年金制度。
・確定拠出型には確定拠出年金(企業型・個人型)があり、個人型の確定拠出年金がiDeCoと呼ばれる。


企業型は「厚生年金被保険者」が加入対象者なので、国民年金の第2号被保険者のみが対象です。
一方で、iDeCoは国民年金の第1~3号被保険者まで皆が対象です。
・個人で運用・管理するため、転職や退職の際に年金資産を移管することが出来る(ポータビリティ)。
・通算の加入期間が10年以上ある人は、60歳以降老齢給付を受給できる。ただし、75歳までに受給を開始しなければならない。一定の障害になった場合には障害給付金として受け取ったり、死亡時に遺族が死亡一時金として受け取ることもできる。
・加入者が支払った掛け金は全額、小規模企業共済等掛金控除の対象となる。
・運用中に発生する収益については非課税。
・老齢給付金を一時金として受け取った場合は退職所得となり、退職所得控除の対象となる。年金として受け取った場合には雑所得となり、公的年金等控除の対象になる。
中小企業退職金共済制度(中退共)
・国の援助による中小企業のための退職金制度。
・新たに加入する事業主に対して、掛金の1/2(上限1人につき5000円)を加入後4か月目から1年間助成。
・掛金を増額(月額1.8万円以下)する事業主に対して、増額分の1/3を増額月から1年間助成。
・掛金は全額事業主負担であり、税法上は会社の場合は全額損金、個人事業主の場合は全額経費に計上される。
・加入者は原則として企業の従業員全員で、役員/個人事業主は原則として加入できない。

企業としては、全額損金として経費に計上でき(節税でき)、さらに国からの補助もある制度です。
事業主が負担する必要はありますが、従業員の退職金を準備するのに使用します。
個人事業主の年金制度
・自営業者の年金は、国民年金のみで厚生年金などが無く、金額も少ない。そのため、付加年金・国民年金基金・小規模企業共済などの年金制度を利用できる。
・自営業者では、中退共も使用できる。
付加年金
・第1号被保険者が国民年金に上乗せして受給するための年金制度。
・毎月の国民年金保険料に月額400円を加算して支払うことによって、将来の国民年金(老齢基礎年金)に付加年金を加算した額を受け取ることができる。
付加年金の額(年額)=付加年金保険料を支払った月数×200円

2年で元が取れる制度です。
・繰上げ受給/繰下げ受給の場合は、老齢基礎年金とセットで繰上げor繰下げとなり、老齢基礎年金と同様に減額/増額がある。
・国民年金基金とは併用できない。
国民年金基金
・第1号被保険者が国民年金に上乗せして受給するための年金制度。
・掛金の拠出限度額は、確定拠出年金の掛金と合算して月額68000円。
・掛金は全額が社会保険料控除の対象となる。
・付加年金と国民年金基金の両方に加入することはできない。
・2019年4月1日以降、47都道府県の地域型基金と22の職能型基金が合併し、全国国民年金基金となった。
小規模企業共済
・従業員が20人以下(サービス業等は5人以下)の個人事業主や会社の役員のための退職金制度。
・掛金は月額1000~70000円。
・掛金の全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となる。
コメント
皆さんの勤め先はいかがでしょうか。私はiDeCoのみ加入しています。
この章は、細かいところも多いですが意外と試験に出ます。
過去問

正解はこちら
正解は③です。国民年金基金と個人型年金の合計で68000円です。70000円が上限なのは小規模企業共済です。

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