1-1 ファイナンシャルプランナー(FP)と倫理

ファイナンシャルプランナー

ライフデザインとライフプランニング

ライフデザインとは】
「一生独身でいたい」、「子供を私立の学校に通わせたい」、「退職後に海外で生活したい」など、個人の人生における価値観や生きがいのこと。

ライフプランニングとは】
ライフデザインに応じて生涯の生活設計(ライフプラン)を立てること。

ファイナンシャルプランニングとファイナンシャルプランナー

ファイナンシャル・プランニングとは】
ライフプランを実現すべく、資金計画を立てること。

ファイナンシャル・プランナー(FP)とは】
ファイナンシャル・プランニングを行う専門家のこと。

FPの職業的原則

顧客の利益優先】
・顧客の立場に立って、顧客の利益を優先するようなプランニングを行う。
・ただし、顧客の知識や判断が誤っていた場合には、それを修正する必要がある。

秘密の保持】
・顧客から得た個人情報を顧客の許可なく、第三者に漏らしてはいけない。
・ただし、FPの業務を行うにあたって必要な場合(他の専門家に意見を仰ぐ場合等)には、顧客の許可を得れば第三者に伝えてOK。

顧客に対する説明義務(アカウンタビリティ)】
・顧客に提案を行う際に、顧客が理解できるよう十分に説明する必要がある。

SKReo
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ここは常識的に考えれば何とかなる領域です。

勝手に第三者に情報を渡したりするのはダメですよね。

ファイナンシャルプランニングと関連法規

消費者契約法
・事業者が不適切な行為で勧誘(デメリットを隠した勧誘や、確実に利益が出るような勧誘など)をして、消費者が誤認・困惑して契約した場合に、契約を取り消すことができる法律。また、契約の内容に消費者に一方的に不利になることが書かれていた場合(一切の返品やキャンセル不可など)、契約の不利な条項の全部または一部を無効にすることが出来る。
個人消費者が保護対象(法人や事業者は対象にならない)。
・契約の取り消しや不利な条項の無効化が可能な期間は、原則として追認が出来る日(消費者が誤認に気づいた日)から1年間or契約から5年間

SKReo
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消費者契約法は、消費者と事業者の間の契約について、消費者を守るための法律です。

なので、事業者や法人は保護の対象外です。

金融サービス提供法
・金融商品販売業者等が重要事項の説明をせず(元本保証がないことや為替リスクがあることの説明等)に金融商品を販売して顧客が損失を被った場合に、金融商品販売業者等が損害賠償責任を負うとする法律。
個人及び事業者が保護対象(プロの投資家などは対象にならない)。
・ほとんどの金融商品が対象(預貯金や投資信託、先物、FXなど)で、例外はゴルフ会員権や金など。

【FP業務と弁護士法
・弁護士資格を持たないFPは、個別具体的な法律判断や法律業務を行ってはならない。

SKReo
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遺言書の作成指導を含む法律業務はできません。

一方で、一般的な遺言書作成についての説明や、
公正証書遺言の証人や任意後見契約の受任者(FP問わずに誰でもなれるもの)になること、セミナーの開催はOKです。

【FP業務と税理士法
・税理士資格を持たないFPは、個別具体的な税務相談や税務書類の作成を行ってはならない。

SKReo
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無償でも税務相談を受けることはできませんし、他人の確定申告書を作成してはいけません。

仮の数値で計算したり、一般的な税法の説明は可能(「これくらいの年収になったら、これくらいの税金がかかります」等)です。

【FP業務と金融商品取引法
・金融商品取引法では、金融商品取引業(投資助言・投資運用など)を行うものは内閣総理大臣の登録が必要である。

SKReo
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投資助言・代理業者としての登録をしていないFPは、投資判断の助言を行ってはいけません。

「〇〇という株が今後上がります」みたいな宣伝文句には注意しましょう。

【FP業務と保険業法
・保険募集人の資格を持たないFPは、保険の募集や勧誘を行ってはいけない。

SKReo
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「〇〇という保険がお勧めです!ぜひ入った方が良いです!」みたいな勧誘はできません。

一般的な説明や仮の事例を用いた説明ならOK(保険の見直しの相談に応じたり、試算するのはOK)です。

【FP業務と社会保険労務士法
・社会保険労務士の資格がないFPは、社会保険(健康保険や年金等)に関する書類の作成や提出の代行はできない。

SKReo
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社会保険制度についての一般的な説明や年金の試算はOKです。

【FPと著作権法
・FPの仕事をする際にセミナー等で説明するためのレジュメなどを作成する場合に、他者の著作権を侵害しないように注意が必要である。他人の著作物を使用する場合、原則として著作者の許諾が必要である。
・なお、下記の場合には著作権法に抵触しない。
⒈ 他人の著作物を個人的にor家庭内などの範囲で使用する場合
⒉ 法令・条例・通達・判例など
⒊ 国や地方公共団体が公表している広報資料・統計資料など

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関連法規に関しては、「FPは一般的な説明はOKだけど、個別具体的なことはできない」ということです。

過去問

2023/01月学科試験
正解はこちら

正解は、③です。
①は「顧客に同意を得れば」OKです。FPの職業的原則の秘密の保持に該当します。
②は今後も円安ドル高が続くという断定的な判断を提供することはできません。金融商品取引法に該当します。
③は一般的な説明なので問題ありません。正解です。
④は税理士の資格がないため、確定申告書の作成は出来ません。税理士法に該当します。



他に、この領域の過去問で注意が必要な情報は以下です。

・公正証書遺言の証人や任意後見契約の受任者には特別な資格は必要ありません。なので、FPでもFPでなくても、公正証書遺言の証人になれますし、任意後見契約の受任者にもなれます。

《FP1級過去問》

2024年9月 基礎編
正解はこちら。

正解は③です。「労使紛争に関する訴訟手続の代理」は弁護士業務です。
FP試験で問うべき内容なのか謎ですね(笑)

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