1-11 労働者災害補償保険(労災保険)

ファイナンシャルプランナー

概要

・労災保険は、業務上や通勤途上における労働者の病気やケガ、障害、死亡等に対して給付が行われる制度。

・通勤途上には寄り道は含まれないが、日常生活を送るにあたって必要な寄り道(スーパーなど)については、正規のルートに戻った後は通勤と認められる。

・業務上における病気やケガ、障害、死亡等を業務災害、2以上の会社の業務を要因とする病気やケガ、障害、死亡等を複数業務要因災害、通勤途上における病気やケガ、障害、死亡等を通勤災害という。

・労災保険の保険者は政府で、窓口は労働基準監督署である。

SKReo
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雇用保険の保険者も政府(国)で、窓口は公共職業安定所(ハローワーク)です。

・対象者:すべての労働者(アルバイトやパート、日雇い労働者等も含む)。経営者である社長や役員は対象外(だたし、2024年秋からは中小事業主等は労災保険に特別加入できるようになった)。

・原則として1人以上の労働者を使用する事業所は加入しなければならない(強制加入)。

保険料

・事業の内容ごとに保険料率が定められている。

・保険料は全額事業主が負担

SKReo
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仕事によって労災が起きるリスクも違うので、事業の内容ごとに保険料率が異なるのは自然な気がしますね。

保険料の負担については、ここでも整理しておきます。

健康保険は「労使折半」で負担

雇用保険は雇用者と労働者で負担

給付内容

療養補償給付

・労災病院または労災保険指定医療機関で直接、療養の給付(現物給付)が行われる。

SKReo
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健康保険と同様で、労災保険で医療を受けることが出来ますよ!ということです。

休業補償給付

・労働者が業務災害による病気等で休業した場合、4日目から給付基礎日額の60%が支給される。

SKReo
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労災保険の休業補償給付は、「連続して3日」休む必要はありません。

健康保険の傷病手当金は、「連続した3日」の休みが受給要件です。

金額についてもごちゃごちゃになるので、整理しておきます。
健康保険の傷病手当金・出産手当金は標準報酬日額の2/3ですね。

ちなみに、労災保険では休業特別支給金が上乗せで20%支払われるため、実際は給付基礎日額の80%が支給されます。

傷病補償年金

・労働者が業務上のケガや病気により療養し、療養開始後1年6か月経過後に傷病が治っておらず、傷病等級1級から3級(結構重い状態)に該当する場合に休業補償給付に代わって支給される。

SKReo
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傷病補償年金と、次の障害補償給付の違いは、

傷病の「治療中」に受給するのが「傷病補償年金」で、

傷病の「治療後に残った後遺症」のために受給するのが「障害補償給付」です。

傷病補償年金を受給するには重症である必要がありますが、

障害補償給付は比較的軽症でも一時金などの形で給付を受けられる可能性があります。

障害補償給付

・ケガや病気が治ったあと、障害が残った場合に支給される。

・傷病等級によって、年金または一時金支給となる。等級によって金額は変化する。

SKReo
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障害補償給付は、生きている間はずっと貰えるようです。

障害年金と障害補償給付は併給可能です。

ただ、障害年金の受給状況によって傷病補償年金が減額されます。

気になった方はこちらをどうぞ。

介護補償給付

・労災事故により労働者が介護を要する状態にあって、実際に介護を受けている場合に支給される。

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公的介護保険は年齢の要件があったり、40-65歳未満の人では受給できる原因疾病に指定があり、労災で介護が必要になっても公的介護保険が使えるとは限りません。

労災で介護が必要な状態になった場合には介護補償給付を使いましょう。

公的介護保険との併用も可能ですが、両者の補償内容が被らないように併用することになります。

遺族補償給付

・労働者が業務災害により死亡した時、遺族に対して年金が支給される。

年金額は遺族の人数によって異なる

・遺族補償給付を受け取る家族がいない場合、優先順位の高い遺族に遺族補償一時金が支給される。

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遺族補償年金は、遺族基礎年金と違って子供がいなくても受給できます。

また、配偶者の場合は死亡or再婚まで、子供の場合は18歳に達した年度の3月31日まで遺族補償年金を受給できます。

遺族年金とも併給出来ますが、調整が入ります。

葬祭料

・業務災害や通勤災害によって死亡した労働者の葬祭を行う者に支給される。

二次健康診断等給付

・一次健康診断で一定の項目に異常所見があった場合、二次健康診断を無料で受けられる。

コメント

いつ労災になるかは誰にもわかりません。

労災になった時に受けられる給付はたくさんあるので、いざという時のために知っておいて損はないと思います。

過去問

2022/05月 学科試験
正解はこちら

正解は③です。
①:労災保険の保険料は、従業員数ではなくて業種で決まります。
②:休業補償給付は4日目からです。
③:労災は無料で医療が受けられますが、持病の治療や個室代は患者自身での負担です。
④:障害補償年金と障害補償一時金のどちらになるかは障害の程度で決まります。選べるわけではありません。

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