4-5 税額計算と税額控除

ファイナンシャルプランナー

概要

今回解説するのは、この部分。

税額の計算

総合課税される所得に対する税額

・総合課税される所得から所得控除額を差し引いた金額(課税総所得金額)に、超過累進税率を適用して税額を計算する。

・超過累進税率とは、課税所得金額が多くなればなるほど、高い税率が適用される課税方法をいう。

・なお、実際に税額を計算するときには、次の速算表を用いる。

課税所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円超330万円以下10%9万7500円
330万円超695万円以下20%42万7500円
695万円超900万円以下23%63万6000円
900万円超1800万円以下33%153万6000円
1800万円超4000万円以下40%279万6000円
4000万円超45%479万6000円

分離課税される所得に対する税額

・分離課税される所得に対する税額は以下の税率を適用して計算する。

《課税退職所得金額に対する税額》
・退職所得は、ほかの所得とは別個に、上記の速算表(所得税の速算表)を使って税額を計算する

《課税短期譲渡所得金額、課税長期譲渡所得金額に対する税額》
・土地や建物などの譲渡によって生じた譲渡所得(分離短期譲渡所得および分離長期譲渡所得)については、次の税率を税額を計算する。
 ※課税短期譲渡所得:39.63%(所得税 30%、復興特別所得税 0.63%、住民税 9%)
 ※課税長期譲渡所得:20.315%(所得税 15%、復興特別所得税 0.315%、住民税 5%)

《株式等に係る課税譲渡所得等の金額に対する税率》
・株式等の譲渡によって生じた譲渡所得(株式等に係る譲渡所得)に対する税率は20.315%(所得税 15%、復興特別所得税 0.315%、住民税 5%)

SKReo
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譲渡所得には総合課税になるものと、分離課税になるものがありましたね。

税額控除

・上記の税額計算で計算した所得税額から税額控除額を差し引いて、申告税額を計算する。

・税額控除には、住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)住宅の三世代同居改修工事にかかる特例配当控除などがある。

住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)

《住宅借入金等特別控除とは》
・住宅ローンを利用して住宅を取得したり、増改築した場合には、住宅ローンの年末残高に一定の率を掛けた金額について税額控除を受けることができる。この制度を住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)という。

《控除率、控除期間等》

《控除を受ける要件》
・返済期間が10年以上の住宅ローンであること

・住宅を取得した日から6か月以内に居住し、適用を受ける各年の年末まで引き続き居住していること

・住宅の床面積が50㎡以上(特例の場合は40㎡以上)で、床面積の半分以上の部分が自分で居住するためのものであること

・控除を受ける年の合計所得金額が
 50㎡以上→2000万円以下
 40㎡以上50㎡以下(特例)→1000万円以下

《その他のポイント」
・住宅ローン控除額について、所得税から控除しきれない場合には、翌年度の住民税(限度あり)から控除することができる

・住宅ローン控除の適用を受ける場合、確定申告が必要

SKReo
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給与所得者であっても適用初年度は確定申告が必要です。

2年目以降は確定申告は不要で、年末調整で控除可能です。

・親族や知人からの借入金は、住宅ローン控除の適用外

SKReo
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勤務先からの借入金の場合は、1%以上の利率による借入金であれば住宅ローン控除の対象となります。

・店舗併用住宅であっても、建物の床面積が一定規模以上で、住宅部分の床面積が1/2以上であれば控除が受けられる。

配当控除

《配当控除とは》
・配当所得について総合課税を選択した場合には、確定申告を行うことにより配当控除を受けることができる。

・なお、以下のものは配当控除を受けることができない。
 ・上場株式等の配当所得のうち、申告分離課税を選択したもの
 ・申告不要制度を選択したもの
 ・外国法人からの配当
 ・上場不動産投資信託(J-REIT)の分配金
 ・新NISA口座で受け取った配当金 など

《控除額》
・配当控除の控除額は配当所得の金額の10%だが、課税総所得金額等が1000万円を超えている場合には、その超過部分の金額の5%となる。

復興特別所得税

・東日本大震災の復興財源を確保するため、復興特別所得税が創設された。

・2013年から2037年までの各年分の所得税を納める義務のある人は、復興特別所得税も納めなければならない。

・納付する復興特別所得税額の計算は次の通り
 復興特別所得税=基準所得税額(すべての所得に対する所得税額)×2.1%

・源泉徴収の場合は、合計税率(所得税率×1.021)を用いて源泉所得税額&源泉復興特別所得税額を計算する。たとえば、源泉所得税率が15%なら、合計税率=15%×1.021=15.315%。

コメント

少子高齢化の煽りを受けてか、現役世代の税制優遇措置はどれも改悪が進んでいます。住宅ローンも最近改悪されており、住宅ローンを受けるつもりがあるなら早めの方が安心かもしれません。

学科試験では住宅ローン控除、実技試験では配当控除が良く出るので確認を。

過去問

2023/01月 学科試験
正解はこちら

正解は①です。借入期間が10年以上の必要があり、繰り上げ返済して10年未満になった場合は住宅ローン控除は受けられなくなります。
③:居住しない家に住宅ローンを使うのは気を付けた方が良いです(投資用の家に住宅ローンを使うなど)。そういった悪徳商法を持ちかける業者もいるようですが、銀行にバレた時に一括返済を迫られて路頭に迷うケースがあるようです。

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